先日、新聞報道で若草町地区再開発事業において、ホテル・オフィス棟の保留床を取得する管理会社に、市が無利子融資40億円の方針を決めたとありました。もともと若草町地区は市営住宅跡地等で、駅前周辺を「新都市成長点」と捉え、広島市は民間活力による手法で平成20年4月に再開発をスタートさせています。
大和システムを中心に設立した広島若草都市開発合同会社が事業主体となり、外資系ホテルやオフィス棟、分譲・賃貸マンションが今年8月末の完成を目指して事業が進められています。このたび外部環境の変化により、外資系ファンドの保留床取得が困難となったことから1月に売買予約契約の解除に至った模様です。
総事業費は約323億円とのことですが、(今回の無利子融資がいいかどうかは別として)駅前広場に隣接する立地だけに、街の生まれ変わりにより、地元の人間に対しても外から来るお客さんに対しても広島を大きく印象付けることでしょうし、なにより暮らしやすさ・住みやすさが向上し、ホテル・ショッピング・緑化・交通・エンターテイメント等の付加価値や都市機能の向上が図られることは、良いことだと思います。
街は年々変化していますが、時代とともに世の中のニーズが変わり、不動産も古いものから新しいもの、大きいものから小さいものと地域も歴史も混在しています。暮らしやすく明るい街は、世の中にそれほど多くないでしょうが、広島で生まれ育ってきた人間としては、さらには不動産に関わるものとしては、どんな街にすれば暮らしやすくなるか、ということについて、興味を持ち、過去現在未来とつながっていくために、個人個人が身近な問題として考えていく必要があるのでしょう。
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