相続税について、税制改正により平成27年1月1日の相続から新税制が適用されます。基礎控除額等の縮小・見直しによりこれまでより相続税の納税について考えなければならないケースが増えるとされています。
相続対策は別名 「争続」 対策といわれ円満な遺産分割をできるように対策することが必要です。この相続対策は全ての人がおこなうべきですが、一方の相続税対策は、納税の発生する一部の方が考えるべき宿題となります。
「相続を3回すると、財産がなくなる」と、ある税理士の方がおっしゃっていました。よく聞く話です。
相続の代表格は不動産であり、不動産鑑定士としても関わりのある分野ではありますが、制度設計自体は、不動産をより多くの方へ再分配する機能を持っているような気がします。
国民全体に不動産が生活する場として、公平に行き渡ることが限られた資源を有効に活用する方法だと思いますが、資本主義の世の中ですのでなかなかそれは難しい注文なのだろうと思いますが・・・
60歳以上の方が宅地資産の60%以上を保有しているという統計があります。これは自宅以外の不動産を所有している場合があり、高度成長を支えてきた世代の努力の賜物と思います。ただし、所有と利用が一体である現状では、世代間の資産移転も進まず、不動産の老朽化は、新陳代謝や利活用が進まず、資産価値の下落を加速させ、人の出入りや活性化につながらないということが懸念される状況となっています。
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